二十一世紀の平家物語(其の五・「西光被斬」から「烽火之沙汰」まで)

「西光被斬」から「烽火之沙汰」までは後白河院とその側近たちの企てが平家に露見した顛末が語られます。

 

西光被斬

「鹿谷」で始まった平家打倒計画は、恐れをなした多田行綱が清盛へ密告したことによって急展開を迎える。

【アマチュア朗読】平家物語(巻第二・西光被斬(前編)) - YouTube

 

【アマチュア朗読】平家物語(巻第二・西光被斬(後編)) - YouTube

 

小教訓
逮捕された成親は、清盛の前で無実を訴えるが、すでに西光の白状によって企てへの参加を立証されていた。それでも成親は清盛の嫡男・重盛(小松の大臣)にすがり、死罪を免れる。

https://youtu.be/xwAkPEDrgmQ

 

少将乞請
丹波少将成経は、新大納言成親の息子であり、清盛の実弟・教盛(門脇の宰相)の娘婿である。清盛は初め成経を快く思わなかったが、教盛の出家まで覚悟した説得によって、成経も父・成親同様死罪を免れた。 

https://youtu.be/4Yi8PCD2psw

 

教訓状
清盛は、これまでの後白河法皇への奉公を顧みて、今回の企てに不満を吐露する。彼は法皇の幽閉を決意するが、嫡男・重盛が駆けつけ涙ながらに清盛を諫める。

https://youtu.be/5VVs9CpOdVk

 

烽火之沙汰
父・清盛への諫言を終えて帰宅した重盛は、自邸に兵を集める。先ほど清盛の館に集まっていた兵たちも残らずそちらへ集まった。重盛は自分の威信でこれだけの兵を召集できることを清盛に暗示し、後白河法皇の幽閉を思いとどまらせるのであった。

https://youtu.be/ZHsr3jkZxG0

 

平家物語第二巻の「大納言流罪」から「蘇武」は未収録です。

 

【参考】
新編日本古典文学全集45 平家物語1(校注・訳 市古貞次、小学館