『防災』を授業科目にできるか

「『防災』を小中学校の授業科目しちゃいましょうよ」

 

2018年2月に京都大学防災研究所で行われた会合にて、ある教授が冗談交じりに言いました。どこまで本気で発言したかはわかりません。ただ単にその場の流れで出た言葉の綾だったかもしれませんし、もちろん議事録にも残らない些細な言葉でした。

 

しかし、その時その場でその発言を聞いていた私は、どうすれば『防災』の授業科目化を実現できるかを面白半分で考えました。

 

以下に科目化に必要と思われることをつらつら書いてみます。

  • 文部科学省内部の人間ときちんと繋がり(コネクション、またはパイプ)をつくる。防災研究所の卒業生を文部科学省へ就職させて、長い目で見た繋がりもつくる。
  • 教科書を誰が用意するか、どの内容をどれだけ盛り込むかを決める。
  • まずは既存の科目である『理科』や『社会』の一単元として導入し、いずれ科目に昇格させる。

 

 本気で授業科目化を目指すのなら防災研究所側も現実的な戦略を立てて、一手一手実現していくべきです。ただ単に『防災』の有用性を説いただけでは授業科目にならないでしょう。残念ながら文部科学省が外部から真っ当な理屈を説教されただけで動いてくれるような組織には見えません。

 

 

『防災』の授業科目化を面白半分で考えていた私が、大雨の中増水した川の様子をビデオに撮影してSNS上で投稿される方々を見かけて、防災教育の重要性を痛感した次第です。